なでしこジャパンPRESSBACK NUMBER
なでしこも油断できない五輪最終予選。
アジアの女子サッカーはハイレベル!
text by
栗原正夫Masao Kurihara
photograph byAFLO
posted2016/02/28 10:50
2015年11月、親善試合での大儀見優季。レジェンド・澤穂希のつけていた背番号10を今大会から受け継ぐ。
窮地で底力を発揮してきたなでしこ。
なでしこらしい粘り強い守備に、宮間あや、阪口夢穂らを中心にしたパスワークでつなぎ、岩渕、大儀見らが前線で躍動すれば、それこそ勝ちパターンといえる。
ただ、岩渕は昨年8月に受けた右ひざ靭帯の手術から実戦復帰してまだ日が浅く、どれくらい起用できるかは未知数な部分も多い。大儀見にしても、昨夏に移籍したフランクフルトでは多くの出場時間を得られておらず、クラブでは2月15日のリーグ戦で約5カ月半ぶりのゴールを挙げたことがニュースになったほどで、万全の状態とは言い難い。
ホスト国として多くのメディアに晒されることになれば、ホームアドバンテージが思わぬプレッシャーになることも考えられなくはない。客観的に見て、日本の不安を挙げ出せばキリがない。
それでも、これまで何度も窮地に立たされながら土壇場で底力を発揮してきたのが近年のなでしこジャパンでもある。その地力を大阪でも発揮できれば、きっとリオへの道は拓くだろう。
しかし、もはや予選突破が目標のチームではないだけに、勝つ過程も気になるところである。