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時速35.71kmで走るリーガ最速の男。
ビルバオが移籍を阻止したイニャキ。 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2016/02/05 10:40

時速35.71kmで走るリーガ最速の男。ビルバオが移籍を阻止したイニャキ。<Number Web> photograph by AFLO

よくしなる右脚から繰り出されるシュートは強烈そのもの。フィジカルに加えてイマジネーションも持つ新星が登場した。

彼の存在が、次の“ウィリアムス”を生む。

 同様に、ビルバオにあるデウスト大学の社会学教授マリア・シルベストレはウィリアムスがもたらす社会的効果に言及している。

「少数派に属する人がアスレティックのスターであることは大きい。“ビルバオの市民”になるにはこんな方法もあるのだよとウィリアムスは教えてくれています。社会への参加の仕方にはいろいろな形があるのだと」

 シルベストレ教授が指摘するもうひとつのウィリアムス効果はバスクに広がる多様性の可視化だ。

「様々なルーツを持つ人たちが政界やスポーツ界に進出することで、社会に広がる多様性がその世界に持ち込まれます。それだけで移民とわたしたちの融合が進むわけではありませんが、少なくとも彼らはこの多様性を目に見える形に変えてくれます。街中、子どもたちのボーイフレンドにガールフレンド、大学の構内、そしてサッカーのスタジアム。これから先、多様性はいたるところに現れるでしょう。いまはまだ戸惑うかもしれませんが、今後15年のうちに何人もの“ウィリアムス”が出てくると思いますよ」

 先日スペイン代表のデルボスケ監督は6月に控えるユーロにウィリアムスを招集する可能性を口にした。

 現実となれば、次の“ウィリアムス”登場は早まるかもしれない。

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