リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
船頭だらけのネビル・バレンシア。
日本人獲得の可能性も急浮上の気配?
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byAFLO
posted2016/01/08 10:30
マンUでの20年の現役生活を終えた後は、イングランド代表コーチを務めていたギャリー・ネビル。
マーケティング担当が変わり、日本人獲得も?
話は少々それるが、生まれ変わったバレンシアはマーケティング部門のトップに英国人を据えて戦略を見直しており、こちらもなかなか興味深い。
新たな舵取りとなったピーター・ドレイパーに直接尋ねたところ、クラブがいま重視しているのはアジア、具体的には中国、日本、韓国、シンガポール、インドネシア、マレーシアといった国々だという。
「アジアにはスペインサッカーに関心を持つ人が多い。そこで我々はピッチ上の成功をもってファンを増やしていきたい。ただ、それだけではなくマーケティングと適切なコミュニケーションを用いてバレンシアとはどんなクラブなのか、何を目指しているのかを伝えてもいきたいし、現地のスポーツの発展に協力していきたいとも思っています」
「アジア重視」と「マーケティング」が並ぶと、クラブにとって手っ取り早いのはアジア出身選手の獲得だが、これについてはどうか。
「マーケティングの専門家として、個人的にはアジア人選手がバレンシアでプレイする姿を見てみたいけれど、補強はあくまで監督と彼の方針次第です」
となると、特にネビル監督の下ではあり得ない話ではなさそう。
ネビルとバレンシアの契約は今季いっぱいだが、冒頭のマドリー戦後、監督は来季の続投希望を公の場で初めて口にしている。
この冬がだめでも次の夏には、あるいはその次の冬には、バレンシアのユニフォームを着る日本人選手が現れるかもしれない。