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岡崎慎司と吉田麻也が初対談で激白。
なぜプレミアで日本人は苦労する?
text by
西川結城Yuki Nishikawa
photograph byTomoki Momozono
posted2015/11/09 16:50
対談はレスター・シティとサウサンプトンとの対戦翌日に行われた。試合結果は2-2。
2人が語る“プレミア感”。
その試合で岡崎は、後半開始から出場。現状は先発する試合も後半早々に交代することも多く、なかなか思うようなプレー時間を確保できていない。個人成績もリーグ戦で1ゴールに留まっている。ラニエリ監督が毎試合出番を与えていることから、しっかりと指揮官のチームビルディングに岡崎が組み込まれていることは間違いない。しかし、「もちろん満足なんてできないですね」と本人は対談でも繰り返していた。
一方、吉田が所属するサウサンプトンも、同じ7日に行われたサンダーランド戦で1-0の勝利。これで直近のリーグ戦6試合で4勝2分と、序盤は出遅れたものの本来の安定感ある戦いを取り戻してきた。昨季リーグで2番目に少ない失点数を誇り、攻撃陣もタレント揃い。クーマン監督率いるプレミア屈指のコレクティブ集団が、ようやく存在感を発揮してきた。
吉田はサンダーランド戦は先発フル出場し、勝利に貢献した。彼がプレーしたポジションは、右サイドバック。本職のセンターバックではなく、今季はサイドで出場することも多い。ただ、第6節のマンチェスター・ユナイテッド戦で痛恨のバックパスから失点して以降は一時期出番が遠のくなど、緊張感が絶えない日々が続く。
2人が初めに話し出したのは、肌で感じるプレミアリーグの“プレミア感”。まさにその名の通り、世界で最も資金が集まり、有能な人材も集まる場所。そこに身を置くものだからこそ、あらためて実感することがある。
岡崎「まず真っ先に思ったのは、監督交代」
岡崎「プレミアって、やっぱりブンデスリーガや他のクラブとは違う規模のリーグやと思う」
吉田「世界中の強者ばかりが集まっているから、戦う方は本当にキツイし大変」
岡崎「まず真っ先に思ったのは、監督交代。この夏、レスターに移籍してきた後、たった4日で監督が代わった。なんていう早さやねんていう(笑)。でも、そこはやっぱり世界トップレベルの舞台だなと感じた。ドイツではそんなに急激な変化や交代はないし、計画的に人材を獲得していくイメージ。チームの土台をいきなり覆すようなことはどこもしない。
ただ、選手の獲得の仕方を見ていても、プレミアは本当に大胆。今季のレスターだと、例えばボランチには元々ドリンクウォーターとか良い選手が何人かいたけど、さらにそこにインレルやカンテを獲ってきた。正直、人材がダブついてもいいから、選手を獲ってくる。ここがすごいところだなと。ピンポイント補強はあまり狙っていないというか、戦力をいくらでも抱える体力がある」