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岡崎慎司と吉田麻也が初対談で激白。
なぜプレミアで日本人は苦労する?
posted2015/11/09 16:50
text by
西川結城Yuki Nishikawa
photograph by
Tomoki Momozono
イギリス・ロンドン南部、クリスタルパレス。中心街から車で約1時間の郊外のグラウンドに、先に姿を現したのは岡崎慎司だった。
「レスターは試合翌日が休日なんですよ。だから昨日はサウサンプトンでの試合後にロンドンで一泊して、今日ここに来ました」
遅れること数時間後、吉田麻也が慌てながらやってきた。
「サウサンプトンは試合翌日のリカバリー練習をして、その次の日がお休み。今も午前練習を終えて、岡ちゃんを待たせているから急いで駆けつけました。ダッシュで!(笑)」
この日、当地では2人が契約するミズノ社の新スパイク撮影が行われていた。先に撮影を開始していた岡崎に駆け寄る吉田。すぐに、ジョークを言い合う掛け合いが始まり、周囲のスタッフたちの談笑に包まれた。
初めてプレミアリーガー同士として戦った翌日の対談。
彼らはこの前日、サウサンプトン対レスターの一戦で初めてプレミアリーガー同士として戦った(実際には岡崎が前半のみで交代、吉田が後半途中から出場で直接対決は実現せず)のだが、ジャージ姿でボールを蹴りながら笑顔を見せるその姿は、サッカー小僧そのもの。プレミアのピッチ上で激闘を繰り返す2人の、ホッと和らぐ素顔の瞬間である。
今回、Number889号で実現した、日本人プレミアリーガーの初対談。撮影後に、両選手はリラックスした表情で言葉のパス交換を繰り返したが、そこで出てくるのはやはりプレミアという世界最高峰のリーグで日本人がプレーすることの厳しさや難しさだった。
現在、好調街道を突き進む岡崎が所属のレスター。現地時間11月7日にホームで行われたワトフォード戦も2-1で勝利した。エースでイングランド代表のバーディが9試合連続得点を挙げ、チームも3連勝。マンチェスター・シティやアーセナルらとともに上位争いを演じる、プレミアリーグの前半戦最大のトピッククラブである。