Number ExBACK NUMBER
「全ての責任は自分で背負おう」
女子バスケ代表・吉田亜沙美の覚悟。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTakashi Shimizu
posted2015/09/30 14:00
ついにリオ五輪への切符を手にした隼ジャパン主将・吉田亜沙美。
故障中の吉田を支えた存在。
そんな彼女を支えたのは、故障した時に身近で支えてくれたチームの同期や、3歳年上の姉の存在だった。
「同期のためにも頑張ろう。世界選手権に出られないということよりも、一日でも早くチームに戻りたい、と思っていました。リハビリをして色んな経験をして。あのとき怪我をしていたから、今回オリンピックに出られるようになったと今は思います」
吉田が初めて日本代表チームに呼ばれたのは2005年の東アジア競技大会、高校3年生のときだった。その後、幾度もアジア選手権や世界選手権で日の丸を背負って出場してきた。そんな彼女が、今回のアジア選手権期間中、「どうしてもこのチームで五輪へ」という発言を繰り返していた。
いまの日本代表はこれまでと何が違うのか。
日本代表チームとなると、各チームから選抜されたメンバーで、短期間で一つのチームを作り上げなければならない。しかし、その不安も活動していくうちに払拭されていったという。
今まで経験してきた日本代表チームと今回のチーム、彼女の中で何が違ったのだろうか。
「今回、オリンピック予選というだけあって選手一人ひとりの思いが強かったんです。それぞれが切磋琢磨して、ライバル心を持ちながら一緒に成長していく、そんなチームでした。このチームでいられたことに私自身感謝しています」
そんな代表メンバーの前で、決勝戦当日の午前練習後に吉田選手はある“宣言”を行なった。そして、メンバー全員で目標を達成した今、またひとつ新たな目標が生まれたという――。