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香川真司が絶好調の理由を激白。
変化の鍵は「準備」と「アジア杯」。 

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2015/09/24 13:15

香川真司が絶好調の理由を激白。変化の鍵は「準備」と「アジア杯」。<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

インタビューは香川お気に入りのカフェで行われ、彼に気付くサポーターも。

無得点試合後のコメントに見えた「変化」。

 9月12日。ボルシア・ドルトムントはハノーファー96を敵地で4-2で下し、開幕から4連勝を決めたが、その試合後のこと。香川にとってハノーファーのHDIアレーナはユナイテッド時代のテストマッチも含めて4試合連続ゴール中の相性のよいスタジアムだったが、試合ではゴールネットを揺らすことはできなかった(2得点に絡む活躍はしたが)。点を取れなかったことについて記者たちに聞かれると、淡々とこうコメントしている。

「結果的にはそうですけど、特にそういうことは考えずに試合に入りました。点は取れなかったですけど、まずは勝てたことが何より、嬉しい」

 ミムラ氏は、このコメントに今季の彼の「変化」が表れていると語る。

「これまで、香川選手は試合に勝ったとしても、自身やチームのプレー内容がともなわなければ迷わず反省や課題を口にしてきました。でも、今季は違う。一喜一憂しないで、大きく先を見据えて試合に挑んでいる」

「一喜一憂しない」。

「一喜一憂しない」。

 果たして、その変化はどうして起こったのか。

 インタビューの時間は、リーグ戦の翌日、全体練習後に設定されていた。

 「世界一熱いサポーター」で知られるドルトムントらしく、前日の試合のクールダウンを兼ねた軽めの練習メニューにもかかわらず、多くのサポーターが練習場に訪れていた。練習を終え、車で帰宅する選手たちは、ゲートの外側で待ち構えるサポーターの声にこたえ、リクエストに応じていた。香川目当てのサポーターが多いことにも驚かされる。香川は彼らをみとめると車を停め、嫌な顔一つすることなく、許す限りの時間を割いて、日本からわざわざ来たサポーターも含め、記念写真やサインに応じていた。

 香川は一旦帰宅。白いシャツとジーンズ姿の私服に着替えると、お気に入りのカフェに移動し、インタビュー開始となった。

【次ページ】 香川真司、2つのキーワード。

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