ヴァイグル→香川の連携がスピードを生んだ。

――ユリアン・ヴァイグルは一昨年プロデビューを果たしたばかりの19歳のドイツ人MFです。昨季までは大迫勇也も所属した経験がある1860ミュンヘンにいましたが、今季からドルトムントに移籍。プレシーズンで好プレーを見せて、10代ながらレギュラーとして起用されてます。ふぅ。

福西：説明おつかれ（笑）。オレが見た感想としては、19歳と若いだけあって運動量を前面に出した献身性が生きている。あと守備から攻撃に切り替わる時も「いい選手だな」と思って見ていたよ。

――どの辺りにセンスを感じました？

福西：シンプルにプレーすることを常に頭に入れているよね。香川やギュンドガン、ロイスとか前線の選手に対して素早くボールをはたいてくれるから……。

――自ずと仕掛けがスピードアップする。

福西：そう。攻撃のリズムが出やすいんだ。受け手の動きを見たタイミングでちゃんとパスを出している。守備でのバランス感覚もいいから、将来有望だなあと思う。シーズン通じてプレーできる安定感があるかは、まだ未知数だけど。

――ヴァイグル→香川、というつなぎのパターンは相当多かったです。

福西：だね。香川みたいなタイプは、自分がボールをもらいたいタイミングとスペースでパスが入ってくるかが大事なポイントだよね。少しでもタイミングがズレてしまうと、相手マーカーにインターセプトを狙われたり、プレッシャーをかけられてしまって香川の良さがなかなか生きない。ヴァイグルが早めにはたくことで、ボールを受けた香川が色々なアイデアを出せる。この2人の連係があったからこそ、ドルトムントのリズムが良くなったんだと思う。