月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
清宮幸太郎フィーバーは、
若貴フィーバーなのだ!
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byHideki Sugiyama
posted2015/08/25 11:30
「(大勢のマスコミに囲まれて)これからずっとこういう環境でやっていかなきゃいけない人間だと思っている」とコメントしていた清宮。父の清宮克幸氏も学生時代はビッグマウスだったという。
小笠原慎之介、佐藤世那が大会前にした清宮評とは?
紹介しよう。
1年生ながらすでに大注目を浴びている清宮に対し、各校の有力投手がこうコメントしたという。
「全く怖くない。体が大きいだけでしょ。インコースのさばき方はうまいけど、インハイを投げて外角で勝負できる。それに守備で乱れる選手は打撃にも影響する。だから守備に難があるのってどうかと思いますよ」(東海大相模・小笠原慎之介)
「内側に速いのを投げて外角を投げれば打ち取れる。内側のさばきがうまいと言われているけど、そうは思わない。(西東京大会決勝戦の東海大菅生の)勝俣との対戦を見て、そう思った。当たれば飛ぶんだろうけど、特別な意識はしていないし、僕もセンバツから成長している。まだ1年生でしょ。甲子園の厳しさを教えてやりたいですよ。甘いもんじゃない」(仙台育英・佐藤世那)
今にして思えば、この東スポの記事は暗示的であった。2人のスーパーエースのセリフ。この言葉どおり、佐藤世那は清宮を準決勝で封じ込み、決勝で小笠原慎之介と激闘を繰り広げた。
決して「甲子園は清宮のために」だけではないことを示したのだ。いいぞ、カッコいい!
以上、月刊スポーツ新聞時評でした。