沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
宝塚記念、ゴールドシップは走るのか。
3連覇めざす大本命の“死角”とは。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2015/06/27 08:00
今回は果たしてゲートに無事入るのか、無事出るのか。ゴールドシップの動向からは目が離せない。
5頭出てきた牝馬をどう取捨するのか?
難しいのは、5頭も出てきた牝馬の取捨である。牝馬で宝塚記念を勝ったのは、過去55回の歴史で1966年のエイトクラウンと'05年のスイープトウショウの2頭しかいないのだが、今年の5頭は、どれも一発あってもおかしくない馬ばかりだ。
なかでも、男勝りの強さを見せているのが、不良馬場での戦いとなった前走の大阪杯で、キズナ、スピルバーグ、ロゴタイプ、カレンブラックヒルといった牡のGI馬をなで斬りにしたラキシス(牝5歳、父ディープインパクト、栗東・角居勝彦厩舎)である。管理するのが「世界のスミイ」で、鞍上が「大物食い」を何度もやってきたクリストフ・ルメールというだけでも怖い。
ヌーヴォレコルト(牝4歳、父ハーツクライ、美浦・斎藤誠厩舎)も、この距離なら、人気を裏切ったヴィクトリアマイルのようなことはないだろう。
ということで、結論。
◎ラキシス
○ゴールドシップ
▲ワンアンドオンリー
△トーセンスターダム
×カレンミロティック
ゴールドシップを本命にしなかったのは、「終わってみれば、年明け初戦のアメリカジョッキークラブカップが余計だった」ということになりそうな気がするからだ。過去2年はここが年明け3戦目だったが、今年は4戦目。春の状態のピークが、過去2年より前に来てしまったかもしれない。
パドックで馬体に張りが感じられたら、トーホウジャッカルの複勝を買いたい。