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Moto3クラスに登場した
久々のフランス人スター候補生。 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2015/05/23 10:40

Moto3クラスに登場した久々のフランス人スター候補生。<Number Web> photograph by Satoshi Endo

今季グランプリに参戦するフランス勢は、3クラス合わせても10人に満たない。その中にあって、「クアッタハッホ」は久々に速さを備えたチャンピオン候補だ。

15歳にもかかわらず特例ルールで出場が決定。

 そして昨年はホンダのエースチーム「Estrella Galicia 0,0」に移籍し、スペイン選手権から名称が変わったFIM・CEVレプソル国際選手権モト3クラスを圧倒的な強さで制した。

 クアルタラロは1999年4月20日生まれ。

 今シーズンは同チームからグランプリ参戦することが既成事実となっていたが、現在のグランプリの出場資格は16歳以上であり、ルール上は第3戦アルゼンチンGP以降でないと出場できない。

 そこでクアルタラロを開幕戦から出場させたいチームなどの関係者の働きかけで、「モト3ジュニア世界選手権」でタイトルを獲得した選手は15歳でも出場できるという特例が生まれた。

 まさに、クアルタラロのために出来たルールだった。

「第2のマルケス」をめぐって争奪戦も。

 クアルタラロが所属する「Estrella Galicia 0,0」は、昨年はMoto3クラスでタイトルを獲得したアレックス・マルケスと総合3位のアレックス・リンスが所属していたチーム。

 このチームでチャンピオンを獲得すれば、将来のホンダのMotoGPライダーのシートは約束されたも同然である。

 昨年のシーズン中には他メーカーがクアルタラロに食指を動かしたと言われているが、「第2のマルケス」と言われるクアルタラロをホンダが手放す訳がない。

 Moto3クラスでタイトルを獲得すれば、次はMoto2にチャレンジさせることになる。

 今年のMoto3クラスは、5戦を終えてホンダ勢が総合ランクで上位4位までを占めている。

 フランスGPで転倒せずにフィニッシュしていれば、総合2位になった可能性があるクアルタラロは、フランスGPで4位になり総合首位のダニー・ケント(21歳)とは52点差の総合4位。

 ル・マンはライバルメーカーのKTM勢が強く、フランスGPの転倒リタイヤが総合ランクに響いたが、劣勢の中でホームGPで優勝を目指した熱い走りは、なかなか印象に残るものだった。

【次ページ】 フランス語の発音では「クアッタハッホ」。

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