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「主役」宇佐美貴史の成長度。
ガンバ優勝までの1年を振り返る。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2014/12/08 11:55
ガンバ大阪のJ1復帰初年度優勝をもたらしたエース・宇佐美貴史。開幕から8節を欠場したものの、最終的にゴール数は10の大台に乗せた。
「シャーレは持ちたくないタイプ」
最終節、徳島戦の宇佐美はミスが多く、調子は今ひとつだった。それでも最後までピッチに立ってプレーした。
「優勝するための生みの苦しみだったと思います。全体的に硬かった。引かれるのは想定内でしたけど、思った以上にドン引きした戦い方をされて難しさがありました。でも、それを崩して勝って終わりたかったというのが正直な気持ちです」
それでも、シーズンを通じて宇佐美は、自ら掲げた「成長」を示し、タイトル獲得を実現した。その安堵感のせいか、表情はいつになくやさしかった。
「シャーレはメチャ重たかったし、冷たかった。ああいうのを持ちたくないタイプですけど、最後に持たせてもらって、やっと(優勝の)実感がわいたという感じです」
徳島戦で始まった宇佐美のリーグ戦は、徳島で終わった。その間、主役を演じたヒーローに最高のギフトがもたらされた。