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松坂大輔は「いい買い物」になるか。
日本での成績を占う“球速とカーブ”。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2014/11/28 11:00

松坂大輔は「いい買い物」になるか。日本での成績を占う“球速とカーブ”。<Number Web> photograph by Getty Images

MLB在籍8年間で、通算成績は56勝43敗、防御率は4.45だった。日本での8年間で108勝をあげており、通算は164勝。日本で完全復活すれば200勝は手の届く目標だ。

ソフトバンクが「いい買い物」をした可能性。

 それでも2014年は平均球速がアップしており、復調気配にあった。

 ここが重要な点だ。

 2014年のシーズンは松坂自身もきっと手ごたえを感じていたはずである。オフのトレーニングが順調に運べば、コンスタントに145km以上を出せる投手として活躍できるのではないか。ようやく上昇基調に転じたという兆候なのかもしれない。

 その意味で、ソフトバンクは「いい買い物」をした可能性がある。

松坂が日本で行なう、軟投派へのモデルチェンジ。

 一方、投球内容に目を転じてみると、ここ2シーズン、カーブの割合が驚くほど増えていることに注目していただきたい。

 2007年のカーブの割合は5.1%、手術直前の2011年にはほとんど投げていなかったのだが(肘への負担が大きいせいだったのか?)、リハビリ後に復帰したメッツでの2013年には、なんと15.7%にまでパーセンテージが跳ね上がっていた。

 これは投手としての大変身である。

 今季、2014年にその割合は減ったものの、それでも11.9%もカーブを投げている。

 これまで、ベテランや引退した投手たちから、

「『本格派』は30歳を過ぎると、『軟投派』に変身する時が来る」

 という言葉を何度も聞いた。

 速球だけでは押し切れなくなった時、遅い変化球を身につけ、投手として再生する作業が必要となるのだ。メジャーリーグでは、30歳を迎えたティム・リンスカム(ジャイアンツ)が同じように軟投派へのモデルチェンジを図っている。

 松坂はその変身過程にあるが、その完成作業を日本で行なうことになる。

 2015年、松坂大輔にとっては重要なシーズンとなりそうだ。

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