野ボール横丁BACK NUMBER
林、池辺、又吉の野球人生の分岐点。
「行けるときにプロへ」という考え方。
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2014/08/01 10:40
中日で欠かすことの出来ないセットアッパーとして活躍する又吉克樹。サイドからのスライダーは強力無比だ。
「行けるときに行く」というのもよいのではないか。
そう、たとえプロで成功しなくても、プロ野球に挑戦した、という事実は永久に残る。
引退後の生活を考えたら、高卒でプロ入りして数年でクビになった選手より、林や池辺の方がはるかに恵まれている。ただし、彼らがそもそも野球を続けてきたのは、賢明に生きるためでも、潰しが利くようにするためでも、なかったはずなのだ。
おそらく高校生の場合、プロ入りに対し周囲は慎重になるだろう。行けるときに行くと言うと、乱暴で冷静さを欠いているような印象を与えがちだが、冷静過ぎても大きな決断はできない。
行けるときに行く――。
それもひとつの考えだと思う。