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世界中の注目が集まるオークス。
“絶対的1強”ハープスターは輝くか。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2014/05/24 08:00
絶対的な人気を背負うであろうハープスターとその鞍上の川田将雅。初となる東京、初となる2400mでどんなレースを見せるのだろうか。
ハープスターを追う、桜花賞上位組。
ハープスターに迫る可能性が高いのは、やはり桜花賞上位組だろう。しかし、2着となった2歳女王のレッドリヴェールはダービーに回ることになった。
となると、押し出されるように浮上してくるのが、3着のヌーヴォレコルト(父ハーツクライ、美浦・斎藤誠厩舎)だ。チューリップ賞でもハープスターに敗れているが、今度は、関東馬のこの馬にとっては「ホーム」での戦いになる。
「桜花賞で100だったのが、今は110、120と成長している」
と斎藤調教師。調教の動きもよく、状態も上向きだ。ハープより前で立ち回り、流れ込みを狙うことになるだろう。
フォーエバーモア、東京では2戦2勝。
桜花賞ではスタート直後に他馬と接触してリズムを崩し、8着に敗れたフォーエバーモア(父ネオユニヴァース、美浦・鹿戸雄一厩舎)は、阪神ジュベナイルフィリーズで2着のハープから首差の3着になった実力の持ち主だ。2戦2勝の東京なら、ハープを脅かすことができるかもしれない。
ブエナビスタの半妹サングレアル(父ゼンノロブロイ、栗東・松田博資厩舎)も、前走のフローラステークスを差し切ったように、東京向きの末脚を持った馬だ。
距離適性を考慮し、桜花賞ではなく牡馬相手の皐月賞に出走し11着に敗れたバウンスシャッセ(父ゼンノロブロイ、美浦・藤沢和雄厩舎)も、フラワーカップを勝った能力からして無視できないだろう。皐月賞11着から東京芝2400mに向かう、という点では、来週のダービーに出るトーセンスターダム(皐月賞は11着同着)と同じだ。皐月賞では馬場の悪い3コーナーで失速したトーセンがダービーで巻き返す可能性は十分にある、と考えると、この馬がオークスでハープと叩き合いになっても不思議ではない。