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2人の偉大な“カピタン”が退団。
バルサが遂に認めた「1つの終わり」。 

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工藤拓

工藤拓Taku Kudo

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photograph byFC Barcelona via Getty Images

posted2014/05/22 16:30

2人の偉大な“カピタン”が退団。バルサが遂に認めた「1つの終わり」。<Number Web> photograph by FC Barcelona via Getty Images

プジョルの退団会見には、メッシやシャビなどチームメイトの他、歴代クラブ会長、クライフやイエロなどのレジェンドも駆けつけた。

引退後はカンテラの指導者に?

 過去2シーズン以上も膝の故障に悩まされ続けた末、残る契約期間を取り消してまで今季限りで退団する意思を表明したのは3月4日のこと。その後も状態は改善されず、とうとうピッチ上でシーズン終了を迎えることができなかった。それはこれまで常に言葉より自身のプレーをもってキャプテンシーを発揮して来た彼にとって、この上なく辛いことだったはずだ。

 現役引退を明言しない反面、他クラブでプレーする可能性については「今は膝の回復しか考えていない。プレーできない状態で誰かを騙したくもないのでね」と言うのも嘘をつけない彼らしい。今後については噂されるトップチームの監督やアシスタントではなく、近い将来にカンテラの指導に関わる意思を示すと共に、さっそくカンテラーノたちに“らしい”メッセージを送っている。

「カンテラの選手たちには、父から言われてきた次の言葉を伝えたい。『たとえクラブを出て行くことになったとしても、その理由は全力を尽くさなかったことであってはならない』」

「ひねくれ者」のバルデスらしい去り際。

 プジョルと同様に今季限りの退団を明言し、既にモナコと仮契約を結んでいると言われているビクトル・バルデスもまた、望んでいた形でバルサでのラストシーズンを終えることができなかった。3月26日のセルタ戦にて、ワールドカップ出場を棒に振る右膝の前十字靭帯断裂に見舞われたからだ。

 しかも「ひねくれ者」で知られる彼は、リーグ優勝のかかった最終節を5日後に控えた5月12日に突然チームメートに別れを告げ、膝のリハビリを行なうとしてドイツへ去ってしまった。それもクラブから提案された退団セレモニーの開催を断り、プジョルのそれに出席することも、チームの戦いを見届けることも、カンプノウでファンに挨拶することもなく。

 さらにはクラブの公式HPに寄せた別れのメッセージにおいて、彼はカンテラ時代の各監督、そしてルイス・ファンハール、フランク・ライカールト、グアルディオラ、ビラノバらの名を列挙して感謝の言葉を綴った一方、歴代の会長やけんか別れした歴代のGKコーチ、そして現監督のマルティーノについては全く触れなかった。

【次ページ】 6シーズンぶりに主要タイトル無冠が確定。

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