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松坂大輔、開幕メジャーへ絶好調。
全てを変えた“過去からの脱却”。 

text by

菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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photograph byAFLO

posted2014/03/08 11:00

松坂大輔、開幕メジャーへ絶好調。全てを変えた“過去からの脱却”。<Number Web> photograph by AFLO

3月2日に行なわれたカージナルスとのオープン戦に初登板した松坂大輔。2回2安打1失点ながらも、自身の投球の変化をしっかり確認し、その存在を首脳陣にアピールした。

2001年の野茂とオーバーラップする松坂の姿。

 現在の松坂は、まさに新たな投手に生まれ変わろうとしている進化過程にいる。ただその作業の先に待つものは、松坂本人すらもわかっていない。

「もちろん遠い先にゴールはあるんですけど、そこまではまだまだ距離があるのでゆっくり焦らずやってます。(いつ完成するのかは)わからないですね。またそれが自分の思っている完全なかたちになるのかもわからないです」

 今の松坂を見ていると、自分の中で2001年の野茂英雄投手とオーバーラップしてしまう。

 当時はイチロー選手のメジャー移籍1年目で、キャンプ中からメディアの注目はイチロー一色だった。

 野茂も1997年の右ヒジ手術(遊離軟骨除去手術)以降、センセーションを巻き起こした投球は影を潜め、1998年途中にメッツにトレードされてからはチームを渡り歩く状況だった。

 しかし、シーズン最初の登板となった4月4日のオリオールズ戦で、自身2度目のノーヒットノーランを達成。その年は奪三振のタイトルを奪うなど13勝10敗の成績を残し、そのオフに古巣ドジャースと3年契約を結ぶ復活を遂げた。

 実はこの時の野茂も、踏み出す左脚のステップを短くするという投球フォームの改善を人知れず行なっていた。

 果たして今年の松坂が野茂のような復活劇を演じることになるのか。まずは松坂の開幕メジャー入りを待つことにしよう。

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田中将大
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