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板、ウェア……冬季は道具が勝負!
頂点を狙える武器を手に入れた日本。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAFLO
posted2014/02/07 10:50
スキーなら板やウェア、スケートならエッジなど、冬季競技は道具が勝負の大きなポイントになるものが多い。
クロスカントリーでは板、ワックスが勝負を分ける。
ノルディック複合の選手たちの場合は、クロスカントリー・スキーに使う板、ワックスが勝敗のカギを握る。
驚いたのは、選手たちは遠征に10台(セット)も板を持っていくという。なぜか? 関係者によれば、
「裏の模様がすべて違います。雪質に合わせて、最適の模様をチョイスするんです」
模様にはV字型や、ストレート系のものなどがある。板とワックスの組み合わせは無限にあるから、出来るだけ板は持っていきたい。
しかし現実的には、飛行機に乗る時に預けられる限界が10台ほどなので、最適と予想される板を持っていく。ヨーロッパの選手たちは、大会が開催される国が近ければ、車で移動するから10台以上を持っていくことが可能だ。
地元の利、とはこのような部分にも表れる。
渡部はジャンプだけでなく、クロスカントリーでも力を発揮できるタイプの選手だからこそ、メダル獲得に絡める。本番では本人の能力だけではなく、板、ワックスのチョイスをするスタッフの能力も同時に試されるわけだ。
オリンピック・シーズンに入って好調のノルディック陣。久しぶりにメダルの期待が高まっている。
関係者の話を聞くことで、今回ばかりは予想を上方修正してもいいかな……と思うようになったのである。