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「不安すぎて泣いてしまったり…」17歳・中田璃士が“日本男子初”快挙の現地舞台ウラ…来季シニアデビューの“次世代エース”が語った自信

posted2026/03/10 11:00

 
「不安すぎて泣いてしまったり…」17歳・中田璃士が“日本男子初”快挙の現地舞台ウラ…来季シニアデビューの“次世代エース”が語った自信<Number Web> photograph by AFLO

歴代最高点を記録した中田璃士の世界ジュニア選手権SPの演技

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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 エストニアのタリンで開催された世界ジュニア選手権で、中田璃士が優勝、西野太翔が3位と日本勢は健闘した。中でも17歳の中田璃士は昨年に続いて2度目の優勝で、日本男子として初の世界ジュニア連覇を果たした。

 フリーをノーミスで滑り切った中田は、場内の大きな拍手を受けながら、力尽きたように仰向けに氷の上に倒れこんだ。

「やりきったな……疲れたな……もう、いろんな気持ちがありました」とその時の思いを言葉にした。

歴代最高点のSPにこめた“特別な思い”

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 2日前のSPでは、フラメンコのプログラムをやはりノーミスで滑り切った。ジュニアはSPで4回転がルールで許可されていないが、3アクセルなどを完璧にきめて歴代最高点89.51を叩き出した。ミーシャ・ジーの振付だが、加えて著名なフラメンコダンサー、アントニオ・ナハーロが来日した折にブラッシュアップしてもらった。ジュニアのプログラムとは思えない見ごたえのある作品に仕上がり、本人も特別な思いがあったという。

「もう滑りきりましたね。もうほんとにあっという間で、自分の名作と言ってもいいほど、ほんとに回数もたくさん滑りましたし、これが終わってしまうのはすごく悲しいです」と演技後にコメントした。

 力強く、同時に華のある滑りは次世代のリーダーとして十分な貫禄を感じさせた。

「不安すぎて泣いてしまったり…」

 だが実はSP前はこれまでにないほど緊張していた。「今回はすごく不安で、2連覇もかかってますし……やっぱり負けたくない気持ちもすごくあって、もうほんとに不安すぎて泣いてしまったりもして、でもそこから皆さんに『できるよ』とか言ってもらえて、すごくそれが一番励みになりました」

 なぜそこまで緊張したのだろうか。

「やっぱり2連覇もかかってますし、(韓国の)ソ・ミンギュ選手に負けたくないっていう気持ちがすごかったので、その気持ちが朝いろいろ積み重なって少し不安になってしまいました」

 12月に名古屋で行われたジュニアGPファイナルでは、フリーで4回転を3本降りたが後半でミスが出て、ソ選手に逆転優勝をされた。これまでにないほどの悔しさを味わったのだという。

【次ページ】 じつは疲労骨折を抱えていたシーズン

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