契約条件、メディア環境、日本人選手も気になる。

●契約条件

　メジャーに移籍するにあたって、契約の中身は非常に重要だ。

　基本的に、開幕時のメジャーの先発ローテーションは年俸順に並んでいくから、年俸はステータスを表すことになる。

　田中の契約に関しては、6年で100億円が基準値になるだろう。どこまで田中サイドはこだわりを見せるだろうか。

●注目度

　メディアの注目度を考えた場合、東海岸のメディアは辛らつである。ただし、松井秀喜のように見事にそれをハンドリングした選手もいる。

　少し開放的な気分を味わうなら西海岸のチームだが、果たして田中はどう考えるだろうか？

●日本人選手とプレーするかどうか

　選手によって、チームに日本人がいるのを好むタイプと、「日本人は自分ひとりで頑張りたい」というタイプに分かれる。スポットライトをシェアするのが可能かどうか、というのは年間を通して気をつかうことだからだ。

　これはひとつ、大きな要素となりそうな気がする。

　田中はどちらのタイプだろうか？

現在の真剣度では、5球団が濃厚か？

　現状、田中獲得を真剣に考慮している球団は次の5球団と思われる。

●アメリカン・リーグ
・ヤンキース
・エンジェルス

●ナショナル・リーグ
・ドジャース
・カブス
・ダイヤモンドバックス

　関心度はやや薄れるが、マリナーズ、レッドソックス、フィリーズ、「難しいだろうけどね」と考えるアストロズなども獲得を考慮しているだろう。

　本命はヤンキースといわれるが、いずれにせよ交渉期間を目いっぱい使った移籍劇となるはずだ。