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<無名の新人、最多勝の極意> 小川泰弘 「ライアン投法、幻惑の秘密」 

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日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2013/11/26 06:01

<無名の新人、最多勝の極意> 小川泰弘 「ライアン投法、幻惑の秘密」<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

ひとつ目の真髄は「ゆっくりとした脚の下ろし方」。

 急造フォームで臨んだ3年秋の成績は8勝0敗、防御率は0.12でリーグ記録を塗り替えた。4年時も春秋を通じて13勝し、一つの負けもつかなかった小川のもとには11球団のスカウトが視察に訪れた。

 だが、小川の投球フォームは大学で完成されたわけではない、と岸は言う。

「本当に自分のものにしたのは、ヤクルトに入ってからのこの1年。脚の下ろし方がゆっくりになったよね。大学の時はもっと単純だった。今のフォームは本当にきれい。芸術品だと思うぐらいです」

 脚の下ろし方がゆっくり――ここに「ライアン投法」ひとつ目の真髄がある。

 小川の投球動作のうち、最も印象的なのは左脚の振り上げだ。しかし、振り上げられた左脚は勢いよく前方に踏み出されるわけではない。プレート上、地面から10cmほどの高さまで下ろされたところでいったん止まり、そこからマウンドの傾斜に沿うような軌道を描いてはじめて着地する。

 反動を利用するのならともかく、この投げ方で左脚を高く振り上げる意味はどこにあるというのか。

左脚の振り上げと下ろし方。その動きが「エネルギー」を生み出すという。
そして小川独特の溜めは下半身だけでなく、テイクバックにも秘密があった。
4月には菅野智之に投げ勝つなど、和製ライアンは最高の一年目を送ったが、
彼の投球を支えるのは「エリートに負けたくない」雑草魂だった――。
つづきは、雑誌「Number」841号、もしくはNumberモバイルでお読みください。
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