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<独占インタビュー> 木村沙織 「銅メダルはまだ道の途中」 ~世界バレーの激闘を振り返る~ 

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久保大

久保大Masaru Kubo

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photograph byAtsushi Hashimoto

posted2010/12/06 06:00

<独占インタビュー> 木村沙織 「銅メダルはまだ道の途中」 ~世界バレーの激闘を振り返る~<Number Web> photograph by Atsushi Hashimoto

メダルを懸けた試合を経験して得たものとは。

――第1セットを18点で落として、2セット目もリードされます。20-20から日本の得点は木村さんが3本連続で決めました。

「覚えてないです(笑)。ただ、ブラジル戦でセットの終盤、ここ一本決めれば勝てたかなという場面でブロックされることが多かった。20点以降はできるだけシャットされない、自分が点を取らないといけないという意識がアメリカ戦はありましたね」

――ここを取って追いつくも、第3セットを落とします。4セット目、キャプテンの荒木絵里香選手がスタメンで起用されました。

「絵里香さんが入って、勢いがすごくついて、リズムをいい方向に持っていってくれた。2セット目から入ったミホ(石田瑞穂)も、空気を変えてくれた感じがありました」

――そして迎えた第5セット。一人で8点取っています。最後の15点目は覚えてますか。

「絶対に決めにいこうと思いました。相手のブロックが二枚きれいにそろっているのが見えたので、思い切りあてたら、ブロックアウトになりました」

――ほぼコートから出ずに44セット目でした。

「体はブラジル戦の方がきつかったです。途中から足がつってました。アメリカ戦は全然大丈夫でしたね」

――北京五輪1位のブラジルと、2位のアメリカを相手に、メダルを懸けた試合を経験して、得たものはありましたか?

「今までの試合とは全然違うと思いました。一本一本がほんとに大事だし、よりいっそう気合も入るし、集中力も必要になる。一点に全員がからんでいる。一人に対してみんながフォローに入ったり。気持ちがのっていて、そういうプレーが意識しなくてもできました」

――今大会前に驚いたのは、選手がみな「メダルが目標」と口にしていたことです。正直、以前はメダルと言われても……。

「口だけだろ、みたいな(笑)。今までは、自分も含めてあまり口に出して言う人はいなかった。メダルって簡単に獲れるものじゃないというのはわかっていたし、強豪と戦う時に、どうしても自分たちは格下という気持ちがあった。でも、夏のワールドグランプリでブラジルに勝ち、イタリアにも2勝したりして、チャンスはあると思うようになりました。眞鍋(政義)監督も『目標はメダル』と口に出して言っていたので、『もしかしたらメダル獲れるんじゃないか』と全員がどんどん変わっていって、最終的には『絶対メダルに届くように』と自然に言えるようになりました」

――グランプリが自信になった。

「練習してきたことが試合で出せたら勝てるし、負けた試合も『そこができなかったからだよね』と課題がはっきりしていた。こういうバレーをしたら勝てるんだというのがはっきりわかってきて、チームとしていい方向に動いていったと思います」

――もう一つ、全日本で木村さんがずっと言い続けていたのが「チームが一つになって戦いたい」ということでした。

この記事は、雑誌「Number」767号に掲載されたものの一部です。
(記事の全文は、雑誌「Number」767号、もしくはNumberモバイルでお読みいただけます)
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