リーガ・エスパニョーラの愉楽BACK NUMBER
5対0の大差は、なぜ生まれたのか?
バルサがモウリーニョを引き裂いた夜。
text by
中嶋亨Toru Nakajima
photograph byGetty Images
posted2010/11/30 11:50
惨敗したモウリーニョが試合後に残した言葉とは?
敗軍の将モウリーニョは試合後に「バルサはすでに完成され尽くしているが我々にはまだ“向上する余地”が残されている」という言葉を残した。
しかし、それが負け惜しみと思えてしまうくらいに、またレアルに残された「向上する余地」とは“自陣でとにかく守備を固めてカウンターを仕掛けること”しかないのではないかと思わせるほどに、バルセロナとレアルの間にはボールを持って攻撃を仕掛ける力に決定的な差があった。
その差を正当に反映する結果としてクラシコ史上に残る“5対0”は記憶されるだろう。
ジェフレンが5ゴール目を決めた後、バルセロナCBピケは“5点”を示すように掌を拡げてスタンドに振って見せた。
それを見たレアル番記者たちは沈黙し、拍手をするしかなかった。
誰もが認めざるを得ない差をバルセロナは示して見せたのだった。
(取材協力:ルイス・シエラ/Luis Sierra)