森田がセントアンドリュースで得たものとは。

　6月下旬以降、やや調子を落としている感のある森田だが、結果の出ないこの2カ月間に、次のステップに踏み出すための新たな収穫も手にしている。

　たとえば、初の海外メジャー戦となった全英リコー女子オープンだ。今季開幕前から「所属先（リコー）の大会でもあるし、聖地・セントアンドリュースでの全英。どうしても出たい。去年の自分ではまだ早いと思ってたけど、今年の自分はもう行ってもいいんじゃないかと思える」

　と前半戦の目標にしてきた。決勝ラウンドには進んだものの、強風の吹き荒れた3日目に自己ワーストとなる大叩き。キツイ洗礼を受けて日本に戻って来た。しかし、帰国後、ふとした会話のなかで

「……っていうか、全英出てから風がぜんぜん気にならなくなったんですよ。なんせ86回も打ってきましたから」

　と話していた。苦笑いしながらの言葉の中に、それまでにはなかった自信を垣間見せている。

　終盤戦を前に「やっぱり、私もプロとしてやっているので、見てくれる人たちに（自分のゴルフを）楽しみにしてもらいたいです。頑張ります」と話した森田。苦しい夏を過ごしたが、ふたたび輝くのは、もうすぐだろう。今季4勝目への狼煙は、おそらく次のイーグルが決まった時。今季ここまでのイーグルは4つ。そのうちの3つが優勝週にある。