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完全復活の武豊か、5頭のGI馬か。
超豪華メンバーの札幌記念を読む。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/08/17 08:01

完全復活の武豊か、5頭のGI馬か。超豪華メンバーの札幌記念を読む。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

前走の函館記念、絶妙のスタートから逃げ切り勝ちを決めたトウケイヘイロー。ロゴタイプも前で競馬ができるだけに見ごたえあるレースとなりそうだ。

札幌記念に皐月賞馬、ロゴタイプが参戦。

 この札幌記念、武のサマージョッキーズシリーズチャンピオンがかかること以外にも、見どころがいくつもある。

 一番は、今年の皐月賞馬ロゴタイプ(牡3歳、父ローエングリン、美浦・田中剛厩舎)が出走することだろう。

 昨年の朝日杯フューチュリティステークスを勝って2歳王者となったロゴタイプは、年明け初戦のスプリングステークスと皐月賞を連勝し、'94年のナリタブライアン以来19年ぶりの「2歳王者によるクラシック制覇」をなし遂げた。

――この勢いでブライアン同様、三冠馬となるか!?

 と注目されたが、ダービーはキズナの5着に敗れた。

 早くから陣営は札幌記念参戦を明言し、7月18日に函館競馬場に入厩。じっくり乗り込まれ、ここに備えてきた。

3歳時、ジャングルポケットとブエナビスタは敗れたが……。

 昨年11月のベゴニア賞と朝日杯、皐月賞はミルコ・デムーロ、スプリングステークスとダービーは弟のクリスチャン・デムーロが騎乗したが、両者ともライセンスの都合で乗ることができないため、今回は、新馬戦から札幌2歳ステークスまでの4戦で手綱をとった村田一誠が騎乗する。

「前に乗ったときより体に幅が出たし、パワーアップしている。黒ヒョウみたいになってきた。この馬の競馬をするだけです」

 と村田は1年ぶりにコンビを組む相棒を評する。

 札幌記念が芝で行われるようになった'90年以降、同年のクラシックホースは'01年のダービー馬ジャングルポケットと'09年の牝馬二冠馬ブエナビスタが出走し、それぞれ3、2着に敗れている。

 しかし、クラシックホースに限定せず、過去10年の3歳馬の成績を見ると、'03年のサクラプレジデントと'06年のアドマイヤムーンが勝っており、古馬が相手でもまるっきり歯が立たないというわけではない。古馬より3kg軽い54kgという斤量は有利だし、この距離はロゴにぴったりだ。おそらく、圧倒的な支持を集めて1番人気になるだろう。

【次ページ】 迎え撃つ古馬陣の筆頭、トウケイヘイロー。

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