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「勝っているチームはいじるな」の
格言をグアルディオラは覆せるか?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byBongarts/Getty Images
posted2013/08/08 10:30
ドルトムント戦でロッベンに指示を送るグアルディオラ監督。監督の哲学は徐々にチームに浸透しているのか、アウディカップのサンパウロ戦の後には「選手がこれほど早く私の細かいアイディアを実行してくれているのには驚きを感じているよ。とてもインテリジェントなチームだと思う」とコメント。
「勝っているチームはいじるな」という格言を超えて。
主将のラームは「まだ僕たちは100%の状態にあるとは言えない」と前置きしながらも、将来については前向きなコメントを残している。
「もし、あるやり方で数年にわたってサッカーをしてきたなら、急激に何かを変えるのは難しいものです。だから、選手全員が監督のやりたいことを理解しないといけない。そうすれば、再び物事は進んでいくようになるんですよ」
'15-'16シーズン終了時まで3シーズンの契約を結んだグアルディオラには、2つのミッションがある。3冠を達成して完成を見たチームを発展させることと、世代交代を進めることだ。
「勝っているチームはいじるな」というサッカー界の格言をやぶり、勝っているチームを勝ち続けられるチームへと進化させるためにどうするのか。
同時に、30歳前後となるロッベン、リベリー、ラーム、シュバインシュタイガーといった現在の主力を活かしながらも、将来のバイエルンの礎を築くためにゆるやかな世代交代をいかにして進めていくのか。
グアルディオラと共に、簡単に答えを見つけられそうにない問題を解くカギやヒントを見つけること。それが今シーズンのバイエルンを追っていく者の楽しみなのかもしれない。