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本田圭佑はCLのために残留すべき!?
CSKA、ロシアリーグ優勝までの軌跡。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2013/05/20 11:30
優勝を決めた直後のCSKAのイレブンたち。若い選手が多いチームで、来季以降のさらなる躍進が楽しみなチームとなった。
ますます魅力が増してきているロシアリーグだが……。
国際的な成功を収めた監督も増えている。
元クロアチア代表監督のスラベン・ビリッチ(ロコモティフ・モスクワ)や、チェルシーなどでプレーした元ルーマニア代表のダン・ペトレスク(ディナモ・モスクワ)が代表格だ。シーズン途中で解任されたものの、バレンシアで評価を高めたウナイ・エメリ(前スパルタク・モスクワ監督)も、一時的とはいえロシアPLの舞台に立った。
監督の知名度が吸引力となり、質の高い選手も集まってきている。ピッチに立てる外国人選手が、今シーズンからひとり増えて7人となったことも、ブラジル、アルゼンチン、イタリア、スペインなどからの“輸入”を促した。世界のトップクラスを体感できる局面は、確実に増えていると言っていい。
最新のUEFAリーグランキングで、ロシアは8位となっている。
6位のフランスにはまだ及ばず、7位のウクライナ、9位のオランダらと同レベルといったところだろうか。
ヨーロッパにおける本田のキャリアの終着点が、ロシアだとは思えない。ただ、今夏の移籍市場で新天地を探すのは、ベストの選択ではないように映る。
CSKAの一員としてCLで存在感を見せつけ、ブラジルW杯を経て新たな高みを目ざすのは、決して遠回りでないはずだ。