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バルサとバイエルンが打ちまくる!?
CL準決勝、攻撃的2クラブの激突。
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byEnrico Calderoni/AFLO SPORT
posted2013/04/23 10:31
2008-09シーズンの準々決勝で対戦した時のメッシとリベリー。この時の対戦では、1stレグでホームだったバルサが4-0と大勝し、2ndレグで1-1と引き分けている。
バイエルンは外から、バルサは中から!
見所のひとつは、攻撃時にポイントとなる『バイエルンの外とバルサの中』だ。
バイエルンの攻撃の起点はサイドにある。左右両ウイングのリベリーとロッベン。そしてその下から押し上げ彼らをサポートする、アラバとラームだ。
この4人はタイミングなど連動面でも熟成されており、準々決勝で対戦したユベントスはまったく抑えられなかった。
そしてバルサはこのサイドからの攻めに対して弱さをみせることが多い。
特にカウンター時、バルサの後方が手薄なタイミングでバイエルンのウイングにボールが渡れば、それが決定機に繋がる可能性は限りなく高い。
ダニエウ・アウベスとジョルディ・アルバという攻撃的な性質のサイドバックふたりは攻守に非常に大きなタスクが与えられることになる。
ロッベンとリベリー、そしてそれを後方支援するラームらが、バルサのサイドバックを自陣に貼り付けることができれば、バルサの攻撃は厚みに欠けた、メッシとイニエスタの個人技一辺倒のものとなる。
バルサは良くも悪くも、メッシの状態次第というのは変わらず。
一方、バルサの攻めはやはり今回も中央を崩すスタイルになるのではないか。
テージョら、ピッチに『幅』を作ることのできるタイプもいるが、基本はメッシをCFに置き、中央でイニエスタ、シャビらとパスを繋ぎながら組み立てていくというもの。
『中』の攻撃の上でポイントとなるのはやはりメッシだ。
メッシと相手DFが対峙するこのゾーン、先発が予想されるCBファンブイテンはメッシにとってはやりやすい相手だが、問題は彼のコンディションだ。
地元メディアの間では、試合前週の時点でのメッシのコンディションは約70%といわれている。PSG戦以降はプレーもしておらず、状態はどうなのか、やや微妙なところだ。