フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
五輪前、最後のフィギュア国別対抗戦。
3位の日本、ソチ団体戦はどう戦う?
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO SPORT
posted2013/04/15 12:10
写真中央が優勝したアメリカ代表団。その左が2位のカナダ代表、右が3位の日本代表。ソチ五輪から導入されるフィギュア団体戦の前哨戦ではあったが、不完全燃焼に終わった感も……。
4月14日、東京の代々木第一体育館で開催されていた第3回世界フィギュアスケート国別対抗戦も無事に終了し、これで今シーズンが締めくくられたことになる。
この大会で第1回大会に続いて2度目の優勝を果たしたのは、57ポイントを獲得したアメリカチームだった。
アイスダンスのマディソン・チョック&イヴァン・ベイツがカナダのウィーバー&ポジェを抑えて優勝。女子フリーではアシュリー・ワグナーが「サムソンとデリラ」のプログラムで3回転ジャンプを6度成功させて2位に。グレイシー・ゴールドは3ルッツ+3トウループ、2アクセル+3トウループなどの難易度の高いコンビネーションを成功させて3位となった。
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男子ではマックス・アーロンが4サルコウを成功させて総合4位、ジェレミー・アボットが6位、ペアのカステリ&スナピエも5位と、飛びぬけて成績が良かったわけではない。だがどの選手もそこまで順位を落とすことなく、手堅く平均値を保ったところは、やはり選手層の厚いアメリカならではの総合力だったと言うべきだろう。
「一人一人の選手が頑張ったからこそ、この結果が出た。チーム全体をとても誇りに思う」とチームキャプテンのワグナーはコメントした。
優勝候補筆頭だったカナダは女子選手の経験不足が響き……。
優勝候補だったカナダは、51ポイントで2位だった。
チームを率いていたパトリック・チャンはフリーで3回の転倒があり、2位に終った。一方ケヴィン・レイノルズは3回挑んだ4回転のうち2回を成功させて3位に。ペアのデュハメル&ラドフォード、アイスダンスのウェーバー&ポジェともに2位と平均値は高かった。
だが女子のケイトリン・オズモンド7位、ガブリエラ・デールマン11位という成績が全体の足を引っ張る結果となり、初タイトルを手にするには至らなかった。
チームキャプテンのチャンは会見で、「昨年の3位から一つ順位を上げて嬉しい。ケイトリン(オズモンド)はシニアになって今年が1年目。まだルーキーのチームだが、ソチ五輪に向けて順当に伸びてきている」とコメントした。