フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
高橋、羽生と世界のライバル勢力図。
四大陸選手権は日本男子が独占も!?
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAP/AFLO
posted2013/02/04 11:40
2013年の欧州選手権の表彰台に上った若き3人。写真左から、フローラン・アモディオ(22歳、フランス)、ハビエル・フェルナンデス(21歳、スペイン)、ミハル・ブレジナ(22歳、チェコ)。
大阪での表彰台は日本男子が独占する可能性十分。
その四大陸選手権が、大阪で2月8日から開催される。
この大会は、もともと欧州選手権に相対する大会として国際スケート連盟が1999年に創設したものである。だが19世紀の終わりから開催されている伝統ある欧州選手権に比べて、格もレベルも欧州選手権になかなか追いつかなかった新参の競技会だった。
かつて「欧州チャンピオン=世界チャンピオン」という時代があったのも、それほど昔のことではない。だが気がつくといつの間にか、世界の男子トップは四大陸選手権のメダリストが占める時代が到来した。
もっとも昨シーズンの四大陸選手権チャンピオンであるチャンは、今回は大阪にタイトルを守りに来ない。世界選手権に備えるために、ホームリンクで調整をするのだという。世界選手権の一カ月前に、最大のライバルたちの国で開催される大会でタイトルを失うリスクを負いたくないというのは、無理もないことだろう。
日本からは、全日本選手権のメダリスト3人が出場する。
新チャンピオンの羽生結弦、高橋大輔、そして無良崇人。全米選手権も予想外の展開で3位に終ったベテランのジェレミー・アボットがアメリカ代表をはずれた中、大阪の表彰台は日本男子が独占することは十分に可能だ。
欧州勢は、ザグレブでその実力を存分に見せてくれた。今度は、アジア、アメリカ、アフリカ、オセアニアの四大陸から集まった選手たちが演技を通して全世界にメッセージを発する番である。
こうしてロンドン世界選手権、そしてソチ五輪まで厳しい戦いは続いていく。