野球善哉BACK NUMBER
阪神の反省は本物だったのか!?
西岡、福留へ無暗に殺到した批判。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byKyodo News
posted2013/01/15 10:30
松の内も明けやらぬ1月5日に入団記者会見をした福留と和田監督。「(大阪のPL学園や社会人野球の日本生命でも)プレーしたことがある関西なので、すんなり入っていけると思いました。(中略)福留が入ってマイナスになったと言われないように頑張ります!」とコメントした福留。
福留・西岡非難だけでは阪神の未来は開けない。
西岡・福留が不調に終われば、彼ら自身がその批判を甘んじて受けなければいけないだろう。それはプロである以上、当然のことだ。しかし、事態の本質は、そこにはないのである。
補強は成功だったのか失敗だったのかを目先の勝利だけで推しはかるのではなく、チームとしての骨太なビジョンを、しっかりとファンやメディアに伝えられているかどうかを問うていく姿勢が必要なのだと思う。
城島・小林宏の獲得で失った信頼を回復しないままに、その流れを踏襲し進んでしまっているのが今の阪神だ。
西岡・福留ら個人の批判に終始するところに阪神の未来はない。チームがどこに向かおうとしているのかをファンとメディアがもう一度厳しく問うてこそ、阪神の未来があるのではないだろうか。