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<女子バレー司令塔の告白> 竹下佳江 「ラストチャレンジ」 

text by

吉井妙子

吉井妙子Taeko Yoshii

PROFILE

photograph byAsami Enomoto

posted2012/07/23 06:01

<女子バレー司令塔の告白> 竹下佳江 「ラストチャレンジ」<Number Web> photograph by Asami Enomoto

「バレーは続けたいけど、全日本はもういいです(笑)」

――えっ、引退ということですか?

「バレーを続けたいとは考えていますけど、全日本はもういいでしょう(笑)。私が4年後までやっていることこそ、へんじゃないですか? そのとき38歳ですよ。これからの日本バレー界を背負う若いセッターが育っていかないと、先が見えてきません」

――でも、竹下選手はこれまでも、「小さいから無理」「もう歳だから……」という世間の視線を、結果を出すことでねじ伏せてきました。

「バレーだけじゃなく他の競技でも、他人が決めた価値観で引退してしまったり、まだ出来るのに諦めてしまった選手って多いと思う。『もう、そろそろ違う人生を考えたら』なんていわれて。本当にもったいないと思う。

 私もそうでした。背が小さいことで周りから限界を決められてしまい、違う違うともがきながらも、その一方でそうなのかなと思う自分もいて……。私がここまで来られたのは、世間の目線は違うんだよと背中を押してくれる人たちがいたことが大きかった。その中で自分を見つめることが出来たんです。

 だから、後輩たちに言うことがあるとすれば、他人の目線や言葉に流されないアスリートになって欲しいということ。それにはまず、自分を客観的に良く知ること。

 ロンドン五輪では、私の全存在を懸けて闘い抜くつもりです」

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