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モナコGPで目撃した驚異の頭脳戦。
超スローペースで勝利したウェバー。 

text by

尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2012/05/30 10:30

モナコGPで目撃した驚異の頭脳戦。超スローペースで勝利したウェバー。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

今季これまで6つのレースで6人の優勝者が誕生している。ウェバーはモナコで2度目の勝利。2位となったロズベルグは中国GPでの初優勝に次ぐ2位フィニッシュ。このレースで3位に入ったアロンソがドライバーズポイント単独トップとなった。

遅すぎず速すぎず……完璧にレースを支配したウェバー。

 ピットストップ直後の30周目には10秒以下だったベッテルとウェバーの差は徐々に広がり、43周目には17秒以上となる。この時点でベッテルはまだピットインしていなかったから、2人の差がモナコでのピットストップロスである21秒となると、ベッテルは先頭のままでコースに復帰することになる。

 前半は意識してペースを抑えていたウェバー。ピットストップ後は一転、上がらないペースに手こずった。

 その一方で、ウェバーは残り49周をソフトタイヤで走りきるために、タイヤをセーブしながら走る必要もあった。ベッテルを意識しすぎて飛ばしすぎると、今度は後方にいるロズベルグの餌食になるからだ。

 遅すぎず、かつ先頭を維持できるだけの速さで――その難しいペース配分を、ウェバーは78周に渡ってコントロールした。

 マシンの速さよりも、ドライバーの腕が試されるモナコ。

 この日のウェバーは、それに相応しい走りでモナコGP70回目のウイナーとなった。

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