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香川のドルトムントがブンデス2連覇。
偉業をもたらした「信じる」気持ち。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAP/AFLO
posted2012/04/23 12:40
4月21日のボルシアMG戦、優勝を決定づける2点目を挙げ、クロップ監督と共に喜ぶ香川真司。昨季は、リーグ前半戦MVPに輝きながらも怪我によって長期離脱した香川だったが、今季は欠場わずか3試合。13得点(32節終了時点)を挙げ、文字通りエースとしての活躍を見せた。
ブンデスリーガ史上初の勝ち点81を狙うドルトムント。
結局のところ、成功する者たちと、そうでない者たちとをわけたのは、サッカーのクオリティというよりも、何を信じて、どんな気持ちで戦うかという姿勢だったのだ。
優勝を決めた直後に香川が語った言葉も、現在のドルトムントを象徴しているように聞こえる。
「僕自身、(調子の上がらなかった)前半戦のプレーが全てじゃないというのは感じていたし、チームとしてもそう。だから、後半戦には自分がやれると信じて、やってきた。それが後半戦(の快進撃)につながったと思うので。そう簡単にいかないシーズンでしたけど、信じ続けてやることが大切だと思う。その精神的な強さを、今シーズンは身につけられたのかな」
クロップ監督とともに、自分たちのサッカーを信じ続けてきたドルトムントの選手たちは、シーズンの残り2試合を連勝で飾ろうと考えているという。勝ち点をさらに6積み上げれば、ドルトムントの今季の勝ち点は81となる。
勝ち点81を記録したチームは、長いブンデスリーガの歴史上で、他にはない。