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<Number Do的ベスト10決定!> 本当に満足するマラソン大会の条件。【後編】
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byNaoya Sanuki
posted2012/04/05 06:00
満足度の高い長野、運も体力も試される東京。
――長野は満足度が高いですね。
森村 とても記録が出やすいし、宿泊先のサービスもよくて、送迎もしっかりしてます。ただ、人気のある大会なのでネットで申し込んでもすぐに枠が埋まってしまうという難点はありますが、楽しい大会です。
辰巳 長野は'98年冬季オリンピックの記念大会なんですね。五輪で活躍したボランティア組織を生かして運営されていたと思います。
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谷川 ノウハウがあるんだね、きっと。
辰巳 ニューヨークの友人を長野に連れて行ったら、「長野の応援は素晴らしかった。でも、おじいちゃん、おばあちゃんばかりだったな(笑)」と言ってました。「10年経ったらどないなるの?」と心配までしてもらって。
谷川 私、長野ではランナーの人たちにインタビューしながら走ったことがあります。やっぱり東京でもオリンピックやらなきゃいけない。財産として町に残るから。
大櫛 今日、話を聞いて沖縄や与論島のマラソンは本当に楽しそうだなと思いました。
森村 リピーターが多いのが特徴ですね。
谷川 1年に一度だけ、そこでしか会えない人たちがいる。
辰巳 楽しみ方だけだったら、沖縄のマラソンは東京を超えてますよ。
――さて、影響力の大きい東京マラソンはどうでしょう。
谷川 やっぱり、東京は話題性があって、これからも日本の都市型マラソンの基準になってくるでしょう。コースとしては前半が走りやすいけど、橋を5つ渡るラスト7kmは風があって結構厳しい。でも、応援がすごいから最後まで粘れる。あれは東京の強みでしょう。
大櫛 東京マラソンを走ることになると、周りの人たちが興味を持ってくれるんですよ。それにイベントも充実しているし、私としてはトップアスリートと一緒に走れるのもうれしい。東京マラソンは競争率も高いので、運も体力も試される大会ですよね。