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新戦力の補強と2大激戦区。
~今季のMLBに漂う混戦の気配~ 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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posted2012/02/10 12:15

新戦力の補強と2大激戦区。~今季のMLBに漂う混戦の気配~<Number Web> photograph by AFLO

レンジャーズの浮沈のカギは、“1000万ドル男”ダルビッシュ有が握る! 左は、レンジャーズの主砲ジョシュ・ハミルトン。投打の注目選手が並んで握手をした貴重なツーショット

エンジェルスとレンジャーズで西地区の首位争い。

 エンジェルスも、先発陣を充実させた。

 プーホルスの加入で、どうしても打線強化に眼が行ってしまうが、ウィルソンを加えた先発4本柱(ジェレッド・ウィーヴァー+ダン・ヘイレン+アーヴィン・サンタナ)はかなりの陣容だ。

 ア・リーグ最大の激戦区となる西地区で、レンジャーズと首位争いを演じてくれるのではないか。

 一方、ナ・リーグ最大の激戦区となるのは東地区をおいてないだろう。

 大本命フィリーズは、ライアン・ハワードの故障が痛い。5月か6月まで戻れないとしたら、打線には大きな穴があく。ジム・トーミやタイ・ウィギントンの加入程度ではカバーしきれないだろう。ジョナサン・パペルボン、チャド・クォールズといった救援投手の新たな顔ぶれはプラスに働くだろうが、今季のフィリーズはやや迫力に欠けるチームになってしまうかもしれない。

マイアミ・マーリンズはナ・リーグ東地区をかき回す存在になる!? 

 この地区の“惑星”は、なんといってもマーリンズだ。

 球団名をマイアミ・マーリンズに変え、ロゴも一新して気合十分だが、ホゼ・レイエス+マーク・バーリー+ヒース・ベルの3人に1億9000万ドルの巨費を投じた大胆な補強には驚かされた。加えて、カルロス・ザンブラーノやウェイド・ルブランが顔を並べる投手陣はなかなか豪華だ。エースのジョシュ・ジョンソンが肩の故障から復活し、主砲のハンリー・ラミレスがこれまた肩の手術から帰還すれば、常勝フィリーズとて安閑としてはいられないだろう。

 いや、この地区には2強対決に割って入りそうなチームもいる。

 ナショナルズとブレーヴスだ。

【次ページ】 ナショナルズとブレーヴスの戦力が整ってくれば……。

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