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空前の上昇気流に恵まれた、
なでしこリーグを振り返る。
~ブームで終わらせないために~ 

text by

早草紀子

早草紀子Noriko Hayakusa

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photograph byKYODO

posted2011/11/29 06:00

空前の上昇気流に恵まれた、なでしこリーグを振り返る。~ブームで終わらせないために~<Number Web> photograph by KYODO

優勝杯を掲げる川澄を中心に歓喜に浸るINACの選手たち

 11月12日、INAC神戸レオネッサが、最終戦を残して、なでしこリーグ初優勝を達成した。

 今季、リーグを取り巻く環境は一変。7月のワールドカップ優勝後に、なでしこ選手の姿を一目見ようとスタジアムに多くの人が足を運び、過去最大の観客動員を記録した。

 その中心は豪華メンバーを擁するINACだった。W杯優勝を経験した主将の川澄奈穂美ら生え抜き選手に加え、開幕前に澤穂希、大野忍、近賀ゆかり、南山千明の4選手が日テレ・ベレーザから移籍してきたチームは、常に注目の的だった。

 INACはタレント集団として見られることが多い。しかし、今年元旦に行なわれた全日本女子選手権で、昨季メンバーの力で日本一に登りつめ、その実力を証明済みだった。チームを率いたのは元ベレーザ監督の星川敬。昨年11月の就任後には「すべてを変える必要があった」と言うが、2部練習を取り入れるなど改革を施し、2カ月でチームを“戦う集団”に作り上げた。そこへ澤たちの大型移籍が実現し、7名もの代表選手を擁するビッグチームとなったのだ。

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