野球クロスロードBACK NUMBER
26勝ペースで邁進するダルビッシュ。
効果的な援護が生む投打の好循環。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byKYODO
posted2011/07/25 12:10
今季は、歴代11位となる46イニング連続無失点記録のほか、パ・リーグ記録タイとなる3試合連続完封など、圧巻のピッチングを続けている
現在の成績は、過去の様々な記録を想起させるが……。
身体強化の重要性について、ダルビッシュは以前、このように持論を述べている。
「1年間、投げ続けるためにはしっかりと体を作ることが大事だし、それができれば自然と技術も伸びてくる。体づくりを怠るようだといい選手にはなれないと思っているんで」
1回から9回まで150キロの速球を投げ込めるなどの圧倒的なパフォーマンスは、この肉体があってこそ、なのだ。
チーム29年ぶりの20勝、'78年の鈴木啓示以来の25勝など、現在のダルビッシュの成績は様々な記録を想起させる。しかし当の本人は、「ピッチャーの評価は勝ち星ではないと思っているんで、特に気にしてはいません」と、あくまで無関心を装う。
それでも、周囲は期待してしまう。日本のエースが今季、どこまで勝ち星を積み重ねていくのか、を。