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26勝ペースで邁進するダルビッシュ。
効果的な援護が生む投打の好循環。 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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posted2011/07/25 12:10

26勝ペースで邁進するダルビッシュ。効果的な援護が生む投打の好循環。<Number Web> photograph by KYODO

今季は、歴代11位となる46イニング連続無失点記録のほか、パ・リーグ記録タイとなる3試合連続完封など、圧巻のピッチングを続けている

「攻略方法なんてない」

 他球団の首脳陣や選手たちは思い思いに嘆息を漏らす。

 ダルビッシュ有の投球は、それほど非の打ちどころがない、ということだ。

 '07年から4年連続で防御率1点台というダルビッシュの成績を見れば、それも十分に納得できるが、今季はその4年を凌駕する投球内容と結果を残している。

 7回7失点と大乱調だった開幕戦こそ、周囲は己の眼を疑ったものだが、登板2試合目以降のダルビッシュは、やっぱりダルビッシュだった。プロ野球歴代11位の46回連続無失点の記録を代表するように、シーズン折り返しの時点で防御率は1.44。しかし、ダルビッシュほどの選手にしてみれば、この結果は例年通りの安定した数字に過ぎないとも言えるだろう。

早くも自己最多に迫る勝利数と大事な場面で打てる打線。

 驚くべきは勝利数だ。前半戦だけで、自身のキャリアハイの16勝に迫る13勝。シーズン26勝ペースと、驚異的なスピードで勝ち星を積み重ねているのだ。

 それを可能にしているのが打線の援護だ。4番の中田翔をはじめ、今季のダルビッシュの登板試合では味方が大事な場面でよく打つ。「0点で抑えても勝てない去年とは違うから」。そう語るのは指揮官の梨田昌孝だ。

「今年は、先制点を取られても早い段階で追いつき、ひっくり返す。リードすれば、あとはダルビッシュが守りきる。打線と噛み合って勝つゲームが多いですよね」

 これにはダルビッシュ本人も、「味方がいつもいいところで打ってくれているので」と、しきりに攻撃陣を讃えている。

 田中将大との投げ合いで注目を浴びた、7月20日の楽天戦もそうだった。

 2回に先制を許すも、4回に逆転すると残りのイニングをわずか1安打に抑え、味方の援護にダルビッシュは見事な投球で応えた。

 お立ち台では、今季お馴染みとなった前述の言葉で自らの勝利を振り返った。

 ここまではいつも通り。その後行われた囲み取材で改めてゲームを振り返ると、興味深いコメントを発した。

【次ページ】 相手にダメージを与える、独自のピッチングスタイル。

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