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暑い夏には、都心から逃げよう!
セレブ世田谷、緑の公園巡り60km。 

text by

疋田智

疋田智Satoshi Hikita

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photograph bySatoshi Hikita

posted2011/07/23 08:00

暑い夏には、都心から逃げよう!セレブ世田谷、緑の公園巡り60km。<Number Web> photograph by Satoshi Hikita

茅葺き屋根で風情がある徳富蘆花の旧宅。買い取った家で、「僕の家は出来てまだ十年位比較的新しいものだが、普請はお話にならぬ」と書き残しているが、この地が気に入り、明治40年から没するまでの20年間を過ごした

さすがは世田谷区、遊具もベンチもない公園。

 池尻稲荷神社を左手に見、国道246号線(玉川通り)を西に行くと、やがて三軒茶屋。

 地図によると、このあたりを左に折れると、駒沢公園のはずなんだが、どこかなー、緑地が見えてくるはずだがなー、あのあたりかなー、と適当に見当をつけて曲がってみる。

 と、おお、森があって、竹林がある。これぞ駒沢公園かとおもったら、ここは「世田谷区立松之木都市林」というヤツで、世田谷区立公園条例に基づき、都市の緑地を守り、住環境を保つためにあるのだそうだ。

 だから、ここは通常の公園とは違って、一切の遊具、ベンチなどがない。ただの林が守られている。

 さすがは世田谷区、なにかどこかに余裕があるのである。

駒沢公園に見る「昭和のエネルギー」。

 で、その「都市林」を越えてさらに走ると、おおやはり駒沢公園があった。入ってみると、駒沢公園の中には「サイクリングコース」がある。駒沢公園をほぼ一周するような形で、ひとまわりおよそ2.1km。

 そういえば、ずいぶん前、自動車評論家の徳大寺有恒氏にお会いした際「最近マウンテンバイクを買ってね、駒沢公園を5周もしちゃったよ」などと仰っていたが、なるほど、ここか。これならば大丈夫。アップダウンもなく運動不足の身体に優しい。しかも安全至極である。

 ただ、あくまで公園内のサイクリングコースであって、歩行者に注意、子供に注意、お年寄りに注意、だ。徐行運転にてよろしく。

 1964年、東京オリンピックの際、駒沢公園ではサッカー、レスリング、バレー、ホッケーの競技が行われたという。

 公園の中心には陸上競技場、体育館、オリンピック記念塔などがあって、いずれも「ああ、高度成長。昭和が見た未来」という感じで、プリミティブに凝っている。これはもちろんほめ言葉で、あの頃の日本の建築作品というのは、真面目にすごいのだ。

 代々木体育館しかり、日本武道館しかり、太陽の塔しかり、決して枝葉末節でお茶を濁そうとせず、成り立ち・コンセプトからして斬新で、未来志向で、チャレンジングで、大胆無比だ。新たな価値をゲットすべく、あらゆるものがエネルギッシュだった。

 こうして駒沢公園で三つの昭和物件に囲まれていても、うわ、新しい、カッコイイ、と思ってしまう。エネルギーに圧倒される。

 昭和は遠くなった。

 あの頃とは逆に、我々は今、失うものを恐れながら、じり貧の世を生きている。

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