Jリーグ観察記BACK NUMBER
Jリーガーが欧州の主力選手に。
“第2のハセベ”はどこにいる?
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byMasahiro Ura
posted2010/01/07 10:30
2009年のナビスコ杯決勝で25mの先制弾を決めMVPとニューヒーロー賞を獲得したFC東京の米本は、今年最も注目すべき選手の一人だろう
この11人がブンデスリーガで通用する“第2のハセベ”だ!
<GK>
西川周作(大分→広島、23歳):至近距離からのシュートに強く、存在感があってピッチで大きく見えるタイプのGK。日欧のレベル差が最も大きいポジションだが、代表での活躍いかんでは、いつ声がかかってもおかしくない。
<DF>
内田篤人(鹿島、21歳):天性のスピードがあり、かつての奥寺康彦のように、ドイツに行くことでアスリート系の選手から、より完璧な選手に飛躍する可能性がある。欧州で激しいぶつかり合いを経験すれば、守備の軽さもすぐに改善されるはず。
千代反田充(新潟、29歳)&永田充(新潟、26歳):ぶつかり合いに重量感があり、欧州のニオイを感じさせてくれるセンターバック。2人がDFラインの中央を固めた新潟は、'09年のJリーグで鹿島に次いで失点が少なかった。
長友佑都(FC東京、23歳):'09年のJリーグで最も成長した選手のひとり。ドイツ代表のラームのように、左サイドバックの位置から中央に切れ込んでゴールを決められるようになってきた。南アW杯後、間違いなくブンデスリーガのクラブからオファーがくるだろう。
<3列目のMF>
梶山陽平(FC東京、24歳):現在のJリーグで、実力と評価が見合っていない選手。欧州移籍をきっかけに「何でもソツなくこなすMF」から、「全てを高いレベルで実行するMF」に変貌しうる。
米本拓司(FC東京、19歳):出足のスピードが速く、球際にも強い。どのチームにも適応するであろうMF。
<2列目のMF>
石川直宏(FC東京、28歳):個人的に今最もブンデスリーガで見たい選手。あの独特のリズムのドリブルは、きっと日本人選手のイメージを変えられるはず。
狩野健太(横浜F・マリノス、23歳):バイタルエリアの密集地帯を、独りで打開する技術がある。シャドーストライカーとしての資質に恵まれている。
枝村匠馬(清水、23歳):ダイナミカルかつスピーディーで点も取れるモダンなMF。闘争心溢れたプレーは欧州のファンに受けるはず。清水のチームとしての成長に後押しされるようにして、'10年さらにブレイクするのでは。
<FW>
渡邉千真(横浜F・マリノス、23歳):競り合いに強く、ずる賢さもあり、自分の得意な形でなくてもゴールを決められるストライカー。