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代表で絶好調、ブンデスでは絶不調。
クローゼとポドルスキの深刻な悩み。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2009/12/09 10:30
W杯歴代得点王の期待がかかるクローゼだが、バイエルンではゴール欠乏症に悩む
ブンデスで得点を重ねても代表に選ばれる可能性は低い。
以前このコラムで取り上げたバイヤー・レバークーゼンのシュテファン・キースリンクがそうだ。すでに12ゴールを挙げて、得点ランキングを独走している。しかし、彼は先月のコートジボワール戦でおよそ9カ月ぶりに代表に復帰したばかり。代表でプレーしたのはトータルで3試合だけ。代表チームへの貢献度を重視するレーブ監督の下にあっては、本大会でスターティングメンバーに名を連ねる可能性は低い。
バイエルンでレギュラーを張るマリオ・ゴメスはどうか。開幕当初は移籍したばかりで戸惑いを見せていたが、リーグ戦では3試合連続ゴール中だ。得点ランキング3位タイにまで上がってきた。だが、ゴメスは代表になると活躍できない。昨年から今年にかけて、代表戦で857分間もゴールがなく、批判にさらされた。昨年のEUROで、大会中にレギュラーを外されたのは記憶に新しい。
名前を取るか、実を取るか。レーブ監督の決断やいかに。
代表でのこれまでの実績を重視すれば、調子の悪い選手がスタメンに選ばれることになる。調子の良い選手を起用すれば、「これまでの貢献度を重視」するという基準をレーブ自身が撤回することになる。
クローゼとポドルスキーが来年の6月までに調子をあげてくれれば問題はないのだが、そう簡単にいくかどうか。本大会でレーブ監督は一体どんな決断を下すのだろうか。