MLB東奔西走BACK NUMBER
名門ドジャースが突如経営危機に!!
発端はオーナー夫妻の離婚騒動?
text by
菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi
photograph byGetty Images
posted2011/05/03 08:00
ドジャース、現オーナーのフランク・マッコート氏。不動産王として名を馳せたが、離婚訴訟で巨額の負債を抱えていることが判明した
現オーナーはMLBの強硬措置に対して徹底抗戦の構えも。
実はこのコラムが「MLB Column from WEST」というタイトルだった頃の2005年11月に、「続・LA覇権争い」との見出しで、ジェイミー夫人を球団社長に任命したり、鳴り物入りで出迎えたはずのポール・デポデスタGM(当時)を簡単に解雇するというドライな手腕に疑問を投げかけた記事を書いていた。
結局は、就任当初からマッコート=オーナーの資質に問題があり、それらの失態が積もり積もって今回の顛末を引き起こしたと考えるのが妥当なのだろう。
この異常事態を収束させる道は自ずと限られてくるはずだが、手足をもぎ取られた状態のマッコート=オーナーは表舞台に顔を出さない状態が続いている。
MLBとしてはマッコート=オーナーに自ら身を引いてもらい、MLBを中心に新オーナーを探し出すという青写真を描いているようだが、今回の決定を受けたマッコート=オーナーは「MLBは全30チームに対し厳しい財政的なガイドラインを設定し、我々もそれに従っている。この点からも今回のMLBの決定を理解するのは難しい」との声明を発表し、徹底抗戦する可能性まで滲ませている。
自身の離婚問題同様にこちらも一筋縄ではいきそうもない。