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香川所属のドルトムントが優勝目前!!
圧倒的強さを生んだ、3つの要因。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byItaru Chiba

posted2011/04/23 08:00

香川所属のドルトムントが優勝目前!!圧倒的強さを生んだ、3つの要因。<Number Web> photograph by Itaru Chiba

第30節終了時点で、21勝6分3敗。ここまで連敗なしとシーズンを通して安定した戦いぶりを見せている

ピケやプジョルのような、リーグ最強のCBを擁する。

 2つ目に挙げるべきは、強固な守備組織だろう。

 4月17日、リーグ優勝に大きく近づいたフライブルクとの試合で際立っていたのも、守備の強さだった。スペイン代表のようなパスサッカーを理想に掲げるデュット監督のもとで鍛え上げられたチームに許したシュートはわずかに3本。パス成功率も57%に抑えてみせた。昨季終了後、ドイツ代表に選ばれ、今ではすっかり定着したドルトムントのDFリーダー・フンメルスは誇らしげにチームのメカニズムを説く。

「守備こそが、選手たちに安心してプレーすることを可能にしているんですよ。カウンターを受けて失点するかもしれないという不安があったら思い切り前に出て行くことも出来ないでしょうね」

 豊富な運動量を武器に、ボールを持つ相手に対しても高い位置からプレッシャーをかけていく。

 仮に相手がプレッシャーを避け、ロングボールを蹴ってきたときにはフンメルスとスボティッチ、リーグ最強の両CBが跳ね返す。バルセロナにおけるピケやプジョルのような役割を彼らは担っている。

 現在のチームは30試合を終えて、わずかに18失点しか喫していない。残り4試合、バイエルンが記録した21失点のシーズン最少失点記録を更新するのも不可能ではない。

若くて年齢が近い選手たちが最高のチームワークを生んだ。

 そして、3つ目がチームワークだ。

 チームワークの良さが、選手去就を左右することさえある。

 先ごろ2013-14シーズン終了後まで契約を延長したDFリーダーのフンメルスは、バイエルンユース出身の選手。実は、今季の目覚ましい活躍を受けて、バイエルンが呼び戻そうと動いていた。しかし、フンメルスは故郷ミュンヘンに戻るのではなく、これからもドルトムントで暮らす道を選んだ。

「(契約を延長したのは)僕らが取り組むサッカーは魅力的だし、素晴らしいチームワークが今のチームにはあるからなんです」

 クラブ関係者も口をそろえる。

「今のチームは、過去のチームと比べても本当に仲が良い。派閥のようなものが存在しないんだから」

 香川、サヒン、フンメルス……主力選手の中に22歳前後の選手が多いのも理由の一つ。試合の前の晩にホテルでサッカーゲームに興じることもあれば、試合に勝った晩には羽目を外すことも少なくない。「ドルトムントの街では派手に遊ばないように」とクロップ監督らは注意をしているというが、大目に見ている面もある。

 ピッチの外でのコミュニケーションがピッチの中にも良い影響を及ぼしているからだ。

【次ページ】 自らの目と足で若い才能を集めてきたツォルクSD。

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