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最高峰クラス6連覇へ、王者ロッシ死角なし。
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2006/03/09 00:00
開幕まで1カ月。ここまでのMotoGP合同テストを振り返ると、ワークス勢の力が拮抗し、これまでにない混戦模様となっている。事実、テストの結果をリザルトという数字だけで見れば、トップタイムをマークする選手がめまぐるしく替わっている。その一方で、6連覇を狙うV・ロッシが、リザルト上では、それほどの強さを感じさせていない。その理由は、常に上位にいるのだが、トップに立つことが少ないからである。
しかし、これが調子のいいときのロッシのやりかたである。彼のテストの進め方の特徴は、サーキットをいくつかのパートに区切ることから始まる。そのパートをひとつひとつ順に攻略、すべての区間が完璧に仕上がったところでロングランをこなす、というものだ。常に照準はレース。テストでは予選タイヤを使うことを好まない。そのために、ベストタイムこそライバルに譲ることが多いものの、内容では常にライバルを圧倒してきた。