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【動画】「絶対にこの人の元で強くなりたい」NIKE・佐藤圭汰が語る米国人コーチの“長文メール”と憧れ続けた閾値走「駅伝練習は疲労が…」「確実に速くなる」《後編》
「絶対に自分が一番最初、です。同世代も強いですけど、彼らがどうこうではなく『日本人で初めて5000mで12分台を出すのは絶対に自分だ』と強く思っています。だって、一番最初がやっぱり一番かっこいいじゃないですか!」
5000mで12分台へ、日本の長距離界の機運が高まっているーー日本選手権覇者の森凪也(Honda)、そして同級生の山口智規(SGH)らの名前を出しながら、この話題を振っていた時のことだ。佐藤圭汰ははっきりと「一番がいい」と断言した。その言葉は、今回の取材で最も生き生きと聞こえたし、見えないはずの声が輝いているようだった。

5000mの12分台ーー。とてつもなく高いハードルだが、世界トップレベルで戦うためには、そのバトルフィールドへの“入場券”に過ぎない。事実、来年開催される北京世界陸上の参加標準記録は「12分50秒00」だ。だからこそ、まずは自分が、という思いがあるのだろう。
だが、佐藤の「一番」には、トラックにおける世界トップレベルへの本気の憧れを感じた。そして言葉が輝き、そこに自分自身への信頼が裏付けされているように感じたのは、そのレベルまで自分を成長させるために長らく望んできたアプローチ(練習)を実践できているという満足感があるのだろう。
佐藤は駒澤大学時代の練習を、「駅伝に向けた練習も確かに身体を強化できるのですが、とにかくずっと身体が重く、凄まじい疲労感が残るのがネックでした」と振り返る。
その上で現在は、LT(乳酸性作業閾値)、つまり血中の乳酸濃度が急激に上がり始める境界線のポイントより遅いタイムで走る練習を積み重ねているという。ざっくりいうと追い込み過ぎない「中強度」の練習をポイント練習のメインに据えつつ、その頻度を増やしていくというアプローチだ。
「今の練習をやることにワクワク感がありますね。ずっとヤコブ(・インゲブリクセン)選手のやっているLTを意識した練習を自分もやりたいと思っていたので、今凄く楽しいです。もちろんヤコブ選手の設定ペースは自分とは比べ物にならないほど速いと思いますが、同じアプローチを経験してみて『これは確実に強くなる』と肌で実感しています」
動画では、Swoosh TCでの練習内容を前編よりさらに掘り下げ、LTを意識した時の具体的なペース、そして乳酸値の目安、ヤコブが東京世界陸上で見せた「復活の気配」とその理由、日本選手権の予選敗退後にコーチのマイク・スミスから受け取った長文メールなどについてしっかりと話してくれた。

そしてなぜ学生時代には他のチームの練習にも参加していたにもかかわらず「Swoosh TC」を選んだのか、という理由を掘り下げる中で、佐藤が真っ先に挙げたのが「シューズ」だった。これはNIKEにはやや失礼かもしれないが、意外に思えた。今は各社のシューズも進化を続けており、厚底シューズを世界で初めて世に問うた王者NIKEの優位性は薄れていると言われているからだ。
そこを掘り下げると、故障に苦しんだ大学4年間の経験が大きく影響していることがわかった。2度の恥骨の故障、そして最後の箱根駅伝前の大腿骨の疲労骨折ーー。その苦しく、辛い経験がシューズに対する感覚を鋭敏にさせている、という。
「ナイキのシューズが一番自分の足に合っていると、感覚的にはっきりと分かります。何より走っていて怪我の前触れを肌で感じなくなったのが最大の理由です。これまでは、ハードな練習を積むと必ずどこかに違和感や変な痛みが出ていたのですが、それが大幅に減った。もちろん疲労は溜まりますが、故障まで発展しない。靴がしっかりと自分の足を守ってくれているという恩恵を強く感じています」
大学時代、トラックで会心の走りは「一つもない」
動画では他にも以下のようなトピックについても聞いている。
- 大八木監督からGgoatへの誘いはなかったのか?
- 進路決定前、大迫傑からもらったアドバイス
- 「陸上に関する知識の量が凄まじい」マイク・スミスの素顔
- 標高2000mでの閾値走の内容「皆さんが思っているよりも…」
- 「ラストのキックを」スプリントだけの練習日、その効果とは?
- 大八木メソッドと現在の練習の違い
- 「ニコ・ヤング選手ももちろん強いですが…」チーム最強は?
- アブディハミド・ヌア選手は「本当に優しくてフレンドリー」
- 大学時代、トラックで会心の走りは「一つもない」
- 「高校時代のような前傾姿勢」を取り戻すめたに
アメリカでの挑戦は始まったばかりだが、現在の取り組みへの手応えと自信が端々に感じられた。各メディアとの合同取材を収めた前編40分、そして個別インタビューを収めたこの20分強の後編をご覧いただければ、日本長距離界が誇る逸材の思考の内面、そしてアメリカで取り組んでいる練習の中身がしっかり伝わるはずだ。
動画配信画面は、NumberPREMIERにご入会いただき、ログインすると本ページ上部に表示されます。
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