箱根駅伝に挑む指揮官を動画でインタビューする連載「駅伝監督」に早稲田大学の花田勝彦監督が登場。就任4年目の今季、花田監督が思い描いてきた"圧倒的な個"を軸としたチームビルディングが形になりつつあります。シーズン前半のトラックではキャプテン・山口智規選手らが強烈なインパクトを残しました。個性が際立つチームの現況、優勝候補とも目される駅伝シーズンの展望など、夏合宿中にじっくりお話をうかがいました。
NumberPREMIERでは今季の早稲田大学を徹底解剖。近日中に、工藤慎作(3年)、山口竣平(2年)、鈴木琉胤(1年)、佐々木哲(1年)の4選手の動画インタビューも公開します。
今季、早稲田大学駅伝チームが大きな注目を集めています。今夏は取材依頼が殺到し、夏合宿中に異例のメディア合同取材日が設けられたほど。それも今季前半戦のトラックシーズン、主力選手たちが学生長距離界に鮮烈なインパクトを残したためです。
「チームの強化を始めたときに"圧倒的な個"を作って、それをチームの強化につなげるっていうことを掲げてきて、それが今シーズンの結果につながっている」
花田監督の在学時には、同学年に櫛部静二、武井隆次、2学年後輩に渡辺康幸とスター選手がおり、1993年の第69回箱根駅伝では総合優勝を果たしています。その頃と同じように"圧倒的な個"を軸にチームの強化が進んでいます。

その"圧倒的な個"の代表格が駅伝主将の山口智規です。
「日本インカレもそうですし、日本選手権を見ても、"本当に強いな"と誰もが感じるような走りでした」
オーストラリア遠征から帰国したばかりの春先は少し苦しんだものの、6月の日本インカレでは日本人初の1500mと5000mの二冠、そして日本選手権では専門外の1500mで2位と躍進を続ける山口智規。そんなチームの大黒柱を花田監督は高く評価しています。
さらに2人のスーパールーキー、鈴木琉胤と佐々木哲も前半戦は話題の的でした。鈴木は5000mで、佐々木は3000m障害で、それぞれ1年生ながら学生の枠を越えた活躍を見せました。
「彼らは、今からでも、将来的にも日本代表を目指せる選手。今年の東京世界陸上の選考に絡んでくるレベルにあったので、今のうちから経験させたかった」
ロードでは"早稲田の名探偵"こと工藤慎作が、ワールドユニバーシティゲームズのハーフマラソンで学生世界一に輝きました。また、2年の山口竣平も安定感が増し、主力選手として高い意識で競技に取り組んでいます。このように核となる選手がそろう今季は"箱根駅伝総合優勝"の好機。今季の大学駅伝は「6強」とも言われていますが、その一角に挙げられています。

しかし、エースの力だけで勝つことができないのが箱根駅伝の難しさ。総合力のアップは急務です。
「他大学みたいに選手層が厚いわけじゃないので、圧倒的な選手が何人かいて、それを守るような、大きく崩れない"叩き上げ"の選手がいるチームが早稲田らしさ。そこに近づけようと、今頑張ってくれています」
前半戦で目立たなかった選手もこの夏はじっくり走り込んでおり、全体の底上げは進んでいるようです。
早稲田は「6強」の「6番目」?
動画では、以下のようなトピックについて触れています。
- 「圧倒的な個」の象徴は山口智規
- 黄金ルーキー2人の目線と伸びしろ
- 名探偵・工藤のマラソン路線
- アシックスCHOJO CAMPで感じたもの
- 主力以外の「底上げ」の現状は?
- 早稲田は「6強」の「6番目」?
- 監督が抱く中長期的なビジョン
世界に通用する人材を育成しつつ、駅伝でも勝負をかけようとしている指揮官のビジョンが伝わる約40分の動画インタビュー、ご覧ください。 (8月18日取材)
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