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「1年目はイライラしたし…」「遅刻に怒ったりも」井端弘和が指揮官として“一番の糧”とする2022年の想定外と経験値「やっぱりショート出身の監督だな」【WBC】
2026/03/08
連覇を狙う日本代表の監督に抜擢されたのはプロで監督経験のない、かつての名遊撃手だった。監督としての強みは、培われた観察眼と洞察力。本人と代表メンバーの証言で、その資質に迫る。(原題:[指揮官の肖像]井端弘和に視えるもの)
ゆっくりと自分の居場所に歩いていく。
2月18日。侍ジャパン宮崎キャンプ初のライブBPが始まると、井端弘和監督は首脳陣が陣取った捕手の後ろを離れて動き出した。行き着いた先はショートのポジションの後方。現役時代に立ち続けた場所だった。そこから選手の動きに鋭い視線を送り続けたのである。
「真後ろからだと全部(投球が)速く見えちゃう。だからいつも少しずらして打席に近いところで見たりするんですけど、見慣れたところから見ると、いいボールだなとか一番、分かりやすい。ショートからだと自分の中にバロメーターがあるんです」
荒木雅博との“アライバ”で一世を風靡した中日時代から巨人に移った2年間を含めて、現役生活は18年。通算安打は1912本と2000本には88本足りなかった。ベストナインには5回、ゴールデングラブ賞には7回輝くなど、攻守にバランスのとれた名選手だったことは間違いない。それでもこれまでの日本代表監督に比べると、お世辞にも華やかさがあるとは言えず、いわゆる“地味監”かもしれない。
2004年アテネ五輪に向けたアジア最終予選で初のオールプロによる日本代表を率いた長嶋茂雄、'06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で指揮を執った王貞治のONコンビに始まり、その後も星野仙一、原辰徳、山本浩二、小久保裕紀、稲葉篤紀に栗山英樹まで代表監督は8人。いずれもプロ野球で監督を経験して実績を上げた人物や現役時代に名球会入りした華々しい経歴を持つスター監督たちだった。
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photograph by Nanae Suzuki
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