某クレジットカードのCMではないが、今オフは“プライスレス”な契約が相次いでいる。1億ドルプレーヤーが3人も誕生した昨オフとは対照的だ。
11月20日、M・ローウェル三塁手がレッドソックスと新たに3年3750万ドルで合意。他球団からはそれを上回る金銭的条件が出ていたという。「私はビジネスマンである以上に野球選手。居心地がよくて、ワールドシリーズで勝つチャンスがあるチームを考えた」。ヤンキースを退団濃厚と見られていたA・ロドリゲス三塁手が、10年2億7500万ドル+出来高で残留したのも同様の理由からだった。「一度でも世界一になれるなら、三度のMVPを喜んで捨てる。ワールドシリーズ制覇を成し遂げていないから、このチームを離れないんだ」。ロドリゲスの場合、他球団が尻込みした背景もあるから額面通りには受け取れない。ただチャンピオンリングを手にするのがメジャーリーガーの本懐で、お金では解決できないことを優先したのは確かであろう。
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photograph by Yukihito Taguchi