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【独占インタビュー後編】「今年のポストシーズンに合わせたい」大谷翔平が思い描くピッチャー“復活の道”とは?《「デコが由伸の犬をおちょくるようになった」理由も明かす》
2025/03/19

頂点を極めた打者として、そして復活を期す投手として。3月上旬、自らの野球の思考法と技術論を詳らかにした。しかし、しきりに「本当は人に言いたくない」と前置きする。その言葉こそ、尚も進化の途上であることの現れだった。《ロングインタビュー後編。前編はこちらからご覧ください》(原題:[開幕インタビュー]大谷翔平「今が正解だと思っていません」)
――昨年は“バッターの大谷”に専念して50-50を達成しました。今年は二刀流として“ピッチャーの大谷”が実戦に戻ることになります。右ヒジを壊さないように、でも最大出力を求めたくなる中で、今年の大谷さんはピッチャーとして、ケガと出力のバランスをどう考えていますか。
「僕の中ではこれがピッチャーとしてはラストチャンスだと……ラストチャンスくらいのつもりだと覚悟して行きますし、その分、慎重でなければならないと思っています。だからリハビリの過程においては慎重になるところはとことん慎重に、でも試合のレベルにおいては『細く長く』みたいな発想に僕はならないと思うので、そこのメリハリは持っておくつもりです」

――それはつまり「細く長く」とは考えないし、「太くて長ければいい」けど、「短くてもいいからまずは太く」という考え方をするということですか。
「短くてもいいとは思いませんが、できるだけ太くすることが一番です。ただ、変化球に関しては球速が上がってくると身体への負荷は高くなります。もちろん球種によって負荷の高い低いはありますけど、変化球のスピードが出るピッチャーが先発で長いイニングを投げて、それだけの高い出力を保ちながらシーズンをフルで投げるのは難しい。ましてや10年から15年、一度も手術せずに投げられるかと言われれば、それは今の環境の中では無理だと思います。そこは『太く』と『長く』をどちらも求めるのは難しいのかなと思っています」

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photograph by Nanae Suzuki
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